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4-1. 面接官の自己紹介をどう組み立てれば感情が伝わるのか

前回、「選ばれる面接」の設計は4つのパーツに分解できることをお伝えしました。

今回は、その最初のパーツである面接官の自己紹介を、どう組み立てれば感情がきちんと伝わるのかを掘り下げます。

目次

自己紹介は、3つの要素で組み立てる

まず基本の型として、面接官の自己紹介は、次の3つの要素で構成します。

  • 一つ目は、名前・役職・在籍年数といった基本情報。
  • 二つ目は、前職の経歴や、この会社に入社した経緯。
  • 三つ目は、現在担っている役割や、日々どんな想いで仕事に取り組んでいるかです。

これら3つを、単なる事実の羅列としてではなく、一つのストーリーとしてつなげることが、感情を伝える第一歩になります。

事実の羅列と、ストーリーの違い

たとえば、「私は人事課長の鈴木です。7年前に入社しました。前職は営業でした」という言い方は、事実としては正確ですが、感情は乗っていません。聞いた側の記憶には、ほとんど何も残らないでしょう。

一方で、「私は人事課長の鈴木と申します。株式会社◯◯に入社して7年です。以前は機械メーカーで営業をしていましたが、たまたま社長と出会い、その人柄と志に引かれて転職しました」という言い方は、同じ事実を伝えながらも、「なぜ」という理由が加わることで、聞き手の印象に残るストーリーになります。

事実の羅列とストーリーを分けるのは、この「なぜ」の有無です。同じ7年という在籍年数でも、その裏にある経緯が語られるかどうかで、聞き手が受け取る情報量はまったく違ってきます。

書き出してから、声に出してみる

いきなり本番の面接で感情を込めて話そうとしても、うまくいかないことがほとんどです。効果的なのは、事前に3つの要素を紙に書き出し、実際に声に出して練習しておくことです。

書き出す際は、「なぜこの会社に入ったのか」「なぜ今の仕事にやりがいを感じているのか」という、自分自身の「なぜ」を掘り下げて言葉にしてみてください。頭の中でぼんやり思っているだけの内容と、実際に声に出してみた内容とでは、伝わり方がまったく違います。声に出してみて、初めて「ここがしっくりこない」という箇所に気づくこともあります。

社長自身が面接に出る場合は、創業の経緯や、事業を継ぐに至った経緯まで含めて書き出しておくと、より深みのある自己紹介になります。複数の面接官がいる会社であれば、それぞれが自分の言葉で書き出したものを持ち寄り、互いに読み合ってみるのも効果的です。

感情は、丁寧さや流暢さとは違う

ここで注意したいのは、「感情を込める」ことと、「流暢に話す」ことは、必ずしもイコールではないという点です。

多少言葉に詰まりながらでも、自分の言葉で、実感を持って語られた自己紹介の方が、台本通りに流暢に話された自己紹介よりも、応募者の心に残ることがあります。かえって、あまりに流暢すぎる語りは、応募者に「用意された台詞」という印象を与えてしまうこともあります。

淡々とした社風を大切にする会社であれば、無理にエネルギッシュに語る必要はありません。大切なのは、自社らしいトーンで、自分の言葉として語れているかどうかです。何度か練習を重ねる中で、自分にとって無理のない、自然な語り口を見つけていくことが大切です。

この工程は一度きりで終わるものではなく、面接を重ねるたびに少しずつ磨き上げていくものだと捉えておくとよいでしょう。

次に確認すべきこと

次回は、2つ目のパーツである会社説明・募集背景を、どう語れば応募者の心に刺さるのかを掘り下げていきます。

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