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5-5:言語化した求人票は「定着率」にどう影響するのか

このシリーズの最後のテーマとして、改めて「定着率」について掘り下げます。ここまでの記事でも触れましたが、言語化した求人票がもたらす効果は、応募数の増加だけにとどまりません。実は、入社してからずっと先まで、長く影響を与え続けます。

求人票は、入社した瞬間に役目を終える書類ではなく、入社後の働き方にまでじわじわと効いてくる、最初の土台なのです。

目次

入り口の情報の正直さが、入社後の安心感につながる

言語化された求人票では、良い面だけでなく、大変な面も含めて正直に伝えられています。

この正直さは、入社前の期待値を適切に調整する役割を果たします。求職者は、実際の仕事の姿を事前にある程度イメージし、理解した上で入社してくるため、「思っていたのと違う」という入社後のギャップが生まれにくくなります。この差は、入社してから数ヶ月の間に、じわじわと効いてきます。

「共感して入社した」という感覚が、踏ん張りにつながる

経営者の想いに共感して入社した社員は、単なる労働条件だけでつながっている社員とは、仕事への向き合い方が変わってきます。仕事の中で多少大変なことがあっても、「この会社で働きたいと思って入った」という原点が、踏ん張る力になります。

条件だけで転職先を選んだ人は、より条件の良い会社が現れれば、その都度心が揺らぎやすくなりますが、想いへの共感でつながっている人は、簡単には揺らぎません。

求人票の段階で、この共感の土台を作れているかどうかが、入社後の粘り強さに影響していきます。

採用コストの観点から見ても、定着率は重要

早期離職が繰り返されると、採用のたびに求人広告費や選考にかける時間といったコストが発生し続けます。さらに、新しく入った人を教育する現場スタッフの負担も、その都度リセットされ、振出しに戻ることになります。このことはここまでお伝えしてきたように、既存社員のメンタル面への負荷増大、会社業績への多大な損失を生むことになり、本来は絶対に回避すべき事態です。

このように、言語化によって定着率が上がることは、単に人が辞めなくなるという以上に、採用活動全体にかかるコストと、現場の負担の両方を、長期的に下げていく効果を持っています。

このシリーズのまとめ

ここまで、なぜ一般的な書き方のコツを守っても応募が来ないのかという理由から、応募が集まる求人票に何が書かれているのか、そしてその中身をどうやって言語化していくのか、さらにその先にある未来まで、一連の流れでお伝えしてきました。求人票は、単に人を集めるための書類ではなく、会社の想いを言葉にして届ける、最初の接点です。

今日から、できるところから、少しずつ言語化に取り組んでいただければと思います。まずは1つの欄からで構いません。小さな一歩が、この先の応募数にも、定着率にも、確実につながっていきます。

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