前回、応募者の緊張がほぐれることの重要性を見てきました。
今回は、緊張をほぐした先にある要素、面接官自身の「自己開示」が、応募者にどのような効果を与えるのかを掘り下げます。
そもそも、なぜ面接官が自己開示する必要があるのか
面接では、応募者が履歴書・職務経歴書という形で、これまでの経歴や実績を、包み隠さず開示しています。時には、転職理由やブランク期間の事情まで、立ち入った内容を話すことになります。
一方で、面接官側はどうでしょうか。名前と役職を名乗るだけで、自分自身についてはほとんど語らない、という面接官は少なくありません。応募者だけが一方的に自分をさらけ出し、面接官は評価する立場に留まる -この非対称な関係のままでは、応募者の側に「公平ではない」という感覚が残ります。
実際、面接後のアンケートなどで「面接官がどんな人か分からなかった」という声が挙がる会社は、この非対称さに無自覚であることが多いものです。
自己開示は、信頼関係の「先払い」である
人間関係において、相手に心を開いてほしいのであれば、まず自分から心を開く必要がある、という原則があります。これは面接の場でも同じです。
面接官が自分の経歴や、この会社で働くに至った理由を先に語ることで、応募者も「自分も話してみよう」という気持ちになりやすくなります。
つまり、面接官の自己開示は、応募者との信頼関係を築くための「先払い」のようなものです。この先払いがあるかないかで、その後の会話の深さが大きく変わってきます。信頼関係が先に築かれていれば、後に続く踏み込んだ質問にも、応募者は身構えずに答えやすくなります。
自己開示の中身は、3つの要素で組み立てる
効果的な自己開示には、大きく3つの要素があります。
- 一つ目は、名前・役職・在籍年数といった基本情報です。
- 二つ目は、前職の経歴や、この会社に入社した経緯です。
- 三つ目は、現在担っている役割や、日々どんな想いで仕事に取り組んでいるかです。
これらを淡々と述べるだけでも情報としては伝わりますが、辞退されない面接では、ここに感情が乗っています。「なぜこの会社を選んだのか」「何にやりがいを感じているのか」を、自分の言葉で語ることで、単なる自己紹介が、応募者の記憶に残る語りに変わります。
事前にこの3つの要素を紙に書き出し、自分の言葉で一度声に出して練習しておくだけでも、当日の語り口は格段に自然になります。社長自身が面接に出る場合は、創業の経緯や、事業を継いだいきさつまで含めて語ると、より説得力が増します。
感情の込め方が、その後の面接の空気を決める
もう一つ重要なのは、面接官の自己紹介の「トーン」が、その後の面接全体のコミュニケーションのルールを作ってしまう、という点です。
面接官がエネルギッシュに語れば、応募者もそれに応えようと熱を込めて話すようになります。逆に、面接官が淡々と事務的に話せば、応募者の受け答えも淡々としたものになりがちです。
つまり、面接官の自己紹介は、単なる情報伝達ではなく、この面接全体をどんな空気で進めるかを決める、最初のスイッチのような役割を果たしています。淡々とした社風を大切にしている会社であれば、無理に熱く語る必要はありません。大切なのは、自社らしいトーンを、面接官自身が自覚的に選んでいるかどうかです。
次に確認すべきこと
次回は、応募者のビジョンや将来の目標にフォーカスすることで、面接に何が起きるのかを掘り下げていきます。
記事を読んで「なるほど」で終わらせず、今日から実践に移せるように——
そんな方のために、今すぐ使える【無料5大特典】をご用意しました。
【特典1】自社の面接、実はヤバいかも?を数値で診断できる『自社面接ヤバさ診断』
【特典2】穴埋めするだけで完成する『面接官の”素”が伝わる自己紹介台本メーカー』
【特典3】応募者の心をつかむ『「うちで働きたい」に変わる会社説明トークスクリプト』
【特典4】沈黙を怖がらなくていい『応募者の”本音の夢”を引き出す質問カード』
【特典5】内定承諾率をもう一段引き上げる『内定承諾率を底上げするクロージングトーク集』
メールアドレスだけで今すぐ受け取れます

コメント