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5-4. 面接に社長が出られない・出たがらない会社はどうすればいいのか

前回、選ばれる面接で入社した人材の定着率について見てきました。

今回は、これまで何度か触れてきた論点、面接に社長が出られない、あるいは出たがらない会社は、どうすればいいのかを掘り下げます。

目次

社長の同席には、確かに意味がある

これまでの回で、社長が面接に同席することの効果について触れてきました。中小企業が大手企業に対して持つ数少ない強みの一つが、経営トップと応募者が直接顔を合わせられることです。応募者が語るビジョンに対し、社長自身が「一緒に叶えてあげたい」と本気で思えるかどうかは、応募者にとっても特別な体験になります。

それでも、現実には出られないことがある

とはいえ、現実には、社長がすべての面接に同席するのは難しい、というケースが多くあります。日々の業務に追われ、時間が取れない。複数の拠点があり、物理的に立ち会えない。あるいは、そもそも人前で話すことが得意ではなく、面接という場に苦手意識を持っている社長もいます。

こうした事情がある場合、「社長が出られないから、選ばれる面接は自社には無理だ」と諦めてしまう必要はありません。工夫次第で、社長の存在感を面接に取り入れる方法はいくつもあります。

最低5分だけでも、顔を出す

社長が長時間の同席は難しくても、面接の冒頭や終盤に、5分程度だけ顔を出す、という方法もあります。「本日はお越しいただきありがとうございます」という一言と、簡単な会社への想いを直接伝えるだけでも、応募者が受け取る印象は大きく変わります。

短時間であっても、社長自身の言葉と表情で語られる一言には、他の誰が代わりに話しても再現できない重みがあります。応募者にとっても、「経営者に直接会えた」という体験そのものが、他社にはない特別な記憶として残ります。

動画メッセージという代替手段

物理的にどうしても同席できない場合は、社長からの動画メッセージを用意し、面接の中で流すという方法も有効です。会社説明のフェーズで、社長自身が理念や募集背景を語る短い動画を流すことで、直接同席するのに近い効果を得られます。

一度撮影しておけば、複数の面接で繰り返し活用できるという実務上のメリットもあります。忙しい社長ほど、この方法は取り入れやすいはずです。撮影は一度で終わらせず、募集職種や時期に応じて、いくつかバリエーションを用意しておくと、より応募者に合った内容を届けられます。

社長が話すのが苦手な場合は、要素を分解して渡す

人前で話すことに苦手意識がある社長には、いきなり「感情を込めて語ってください」と伝えても、うまくいかないことがあります。そうした場合は、これまでのパーツで見てきたように、要素を分解し、書き出す作業から始めるとよいでしょう。話す内容が明確に整理されていれば、たとえ口下手であっても、誠実さは十分に伝わります。

うまく話すことよりも、正直に、自分の言葉で伝えようとする姿勢の方が、応募者には強く印象に残るものです。

社長不在を、他の面接官がどう補うか

社長がまったく関われない場合でも、面接官が「社長がふだんこんなことを話している」というエピソードを紹介するだけで、応募者に社長の人となりを伝えることができます。日頃から社長の考え方や口癖を、面接官がメモしておく習慣を持っておくと、いざというときに役立ちます。

次に確認すべきこと

次回は、このシリーズの最後として、このノウハウを社内の複数の面接官にどう浸透させればいいのかを掘り下げていきます。

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